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涼宮ハルヒの驚愕 前・後

買いました読みました。半年前に。

とりあえず4年間長かったよー。私がハルヒにハマって原作本を集めだしたのが4年前の驚愕が出るちょっと前で、その後すぐに発売延期になってしまいましたからね。正直今回もゴメンネされると思ってたんだけど、出ましたね。

ちなみに発売日当日、そそのかされて一部店舗で行なわれた深夜発売に行きました。他の店で予約してたのにね!最初は全く行く気はなかったんですよ!たまたま自転車でいける範囲に深夜発売店舗があったんだよ!*1

本が出るまで結構本気で驚愕は「古泉と橘の『どっちのかみさまがすごいか』自慢」で話が終わると思ってたのですが(ひどい)、実際は「驚愕」というタイトルが示すように、「驚愕」するポイントがたくさんあって後半はずっと驚きっぱなしでした。何回かちゃんとよんで、その倍ぐらい好きなシーンだけ読んだんですけど、未だに感想がまとまらない。とりあえず印象に残ったことだけ書きます。もちろんネタバレです。

驚愕は古泉がヤバい!
驚愕で古泉が活躍したらいいなーって思ってましたけど、この「驚愕」ってタイトルは古泉のための「驚愕」なんじゃないのってぐらい古泉に驚きました。

とりあえず最初に絶対言わなきゃいけないのは、「後」の195ページ以降の古泉のかっこよさです!「驚愕」の感想をいくつか読みましたが、古泉カコイイって書いてくれてる人が多くて嬉しいです。古泉のかっこよさって言うのは外見じゃなくてこういうところなんだよ!
もうここらのシーンのセリフを全部引用して載せたいぐらいかっこいいんですけど、とりあえずこれだけ。

地球人をあまりなめないでいただきたいですね。僕らはそれほど愚昧な存在ではありませんよ。情報統合思念体や、その他の地球外知性が何と言おうと、僕たちは僕たちで頭を働かせているのです。少なくとも、そうしようとしている人間は数多く存在する。

古泉に、というかハルヒ世界の超能力者について前からずーっと思ってることがあって、超能力者たちは元々普通の人間だから、もしハルヒの謎パワーがなくなって、宇宙人と未来人がいなくなって、自分から超能力が消えても、誰かがその記憶を消さない限り「超能力者だった」という記憶を伴って今の世界で生きていかなきゃいけないんですよね。そして現に彼らが「神」ともするハルヒや佐々木も、同じ世界で生きている子たちです。

未来人と宇宙人は帰る場所がある。でも超能力者はこの時間軸で生きていく。古泉が藤原と九曜に大して怒ってぶち切れたのは、超能力者の立場からではなくこの時間に生きる人間として、お前らの都合で勝手に好き勝手するんじゃないってことだものな。この気持ちがあるのは、あの勢力の中では超能力者だけなんだよなあ。古泉は自分の立場以外のこともすっごい考えてるなあって改めて思いました。古泉は機関の考え方とは別に、確固たる自分の考え方を持ってて、それをとても大切にしてるところがいい子だと思う。


そして古泉が機関の創立者だということが、橘京子の口から出てきました。正直私はこのページを読んだ時点で、しばらく続きが読めなくなりました。古泉自身は「自分は末端の人間」とそれまで言っていたし、本人からではなくきょこたんからの発言なので、本当かどうかはわからんわけですけど、頭が真っ白になってしまった。

古泉機関創始者説について私がショックを受けたのは、私は彼が超能力者で機関の人間である以外は、普通の年相応の少年でいてほしいと思っていたからなんです。ぱっと見容姿が良くて頭も良くて気も効く清廉な完璧っぽい子だけど、実際はそうでもないところもあるかもっていう、いわゆる「対ハルヒ」じゃないときの古泉一樹は、割と普通な子なんじゃないかって思ってました。「笹の葉ラプソディ」の「実は字が下手」というエピソードもそういうイメージを後押しするものだったし。

古泉についての情報のどれが本当でどれが嘘かもわからないけど、機関が政治や金持ちを巻きこめるぐらいの組織で、少なくとも森さん・新川さん、多丸兄弟の大人4人がいて、そういう団体の創立者が未成年(であろう、多分)古泉ってすごいことですよね。*2古泉が話したとおりなら、4年前、つまり中学1年のときに超能力者になったのですから、そういう子に政治だの大人だのがついて来るってのは、よっぽどの能力だとかカリスマ性がないとまず出来ないモノだと思うのです。「かみさま」「機関」「えらいひと」「カリスマ性」って並べてみて、どうしても古泉=教祖だよなあとか考えてしまった。しかも好きな女の子がかみさま、または好きになった相手がかみさまですよ。

あとは「古泉は未来人から見て割と重要なポストにある/かわりがいない」ってこととかな、古泉で驚いたことは。古泉は自分が超能力者になったことについて「だれでもよかったのにたまたま自分だった」と言ってた訳ですが、やっぱり選ばれてた子だったと。古泉よかったね古泉。
みくる(大)の口ぶりだと、このあと古泉がどう動くかで未来が動くような雰囲気もありますよね。キョンにとって「ジョン・スミスであることをハルヒに明かす」ことは「ジョーカーを切る」ことなのだと「分裂」にあるのですが、古泉がここで突然ジョーカーじみてきた気がしないでもない。トランプにはジョーカーが2枚入っているしなー。
これで古泉が「僕は選ばれた!」って調子に乗って暴走したらどうなんのって思ったけど、そういうときは絶対ハルキョンがどうにかしてくれるでしょうから、古泉が調子乗ったら二人でドロップキックとかかましてやってください。

ということで古泉のいろいろがわかったものの、古泉一樹という人物については驚愕読んだらますますわからなくなりました。正直困惑している。


登場キャラクターたちについて、今回古泉以外に一番推したいのはきょこたんこと橘京子です。きょこたんかわいいよきょこたん。

「陰謀」や「分裂」あたりのきょこたんの強気さを見ていると、「驚愕」のきょこたんはヘタレ化以外なにものでもないのだけど、彼女も超能力者とはいえ、普通にこの時代に生きてる女の子なんだなと思いました。古泉みたいに神人やそれ以外のものと超能力バトルを繰り広げていたらまた違ったんでしょうけど、佐々木の閉鎖空間に入れる以外は普通の女の子なんだよね。最後の超展開の中で一人置いてけぼりになってたり、宇宙人や未来人に対して引け目を感じて行動しているようなところってのは、当たり前。そりゃあ古泉のこと尊敬するようになりますわね。

ハルヒ世界における超能力者の子達は、一番身近なところで自分たちの「かみさま」を見てて、その人のことを自分たちの思想とは別に大切に思ってそうなのがよいなあと思います。んで、きょこたんの場合、そういう気持ちを藤原や九曜たちに「利用された」んだ。

佐々木からハルヒにあこがれてたんだと最後に明かされますが、世界の中心に憧れの人のハルヒがいて、自分もそこに立つ器を持っているって話を佐々木が初めて聞いた時、佐々木は何を思って、それに対してきょこたんは何を思ったのかなーってことを読後しばらく考えていました。古泉のようにきょこたんも感情の流れを何かしら感じる能力があったら、何かが分かったりしたんだろうか。そこできょこたんは何を思ったんだろう。どうであっても、きょこたんは自分の能力と関係なく佐々木といい友達になってほしいです。


んでそんなきょこたんとちゃっかりメアド交換をしていた古泉一樹さんなのだよ。ハンサム怖いわー。
でも私このエピソードがとても微笑ましくて大好きです。機関的には相手に探りを入れるために連絡先を聞いたのもあるんだろうけど、そういうのとは別に普通にメル友になってほしいなあって思います。かわいいなあチーム超能力者。


…また古泉のことしか話してない。他の感想。

  • メルアド交換のほかにもうひとつ好きなエピソードは、真夜中にハルヒにプレゼント私にいくところですね!SOS団かわいすぎるんだけど!SOS団見ると「かわいい」しか言えないおばさんこと私です!
    • ハルヒかわいいよハルヒハルヒかわいい!
    • キョンプレゼント一人で決めたとか何なの!何それわかってんだよ的なアレなの!!
    • キョンハルヒにプレゼント渡した後に他の3人が外でによによしてんじゃないですか!かわいいじゃないですか!
    • ここについてはもう「かわいい」しか言えないので以下略。
  • 佐々木団はきょこたん以外つかみどころがない。
    • 佐々木さんは嫌いじゃないけどオマケ小冊子はあざとすぎると思いました。
    • 九曜もよくわからないけど、普段のボンヤリしてるときは好きかもしれない。
    • 藤原は…おまえ…赤玉投げられて当然だよ…。
    • きょこたんかわいい。
  • キョンハルヒ大好きだよねおまえらさっさとくっつけ(定期ポスト)
  • 赤玉投げる古泉ノリノリすぎフイタ。
  • 閉鎖空間でうっかり「僕の、僕たちの団長」とか「涼宮さんを解ってない」とか言ってしまう古泉マジでアレだわー(何)。思わず願望がポロッとこぼれて「僕の」って言っちゃったよホントおまえハルヒ好きだな。
  • ピンチのときに「できるものならやってみてください」って言っちゃったり、キョンが藤原にぶちきれたときに「それは僕がやっておきます」とか言っちゃったり、「茨に捕らわれている姫君を助けるのは、いつだって王子の役割ですよ」とか言っちゃう古泉カッコイイ。
  • 結局古泉のことしか書いてない。
  • 頭のおかしい古泉ヲタなので仕方ない。

*1:あまり信用できない言い訳ですが本当です。本当です!

*2:アニメ的マンガ的設定ではよくあることかもしれんけども。